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YouTube 東映特撮チャンネルで去年10月頃から配信されていたメタルヒーロー第12作特捜ロボジャンパーソンが終わった。(当記事執筆開始時点)
今回はそんなジャンパーソンの作品紹介とイチオシストーリーのピックアップ、そして敵組織やキャラ考察をしていきたいと思う。


※当記事はネタバレ成分を多様に含んでおります。本作品に興味があったりこれから視聴しようと思う方はブラウザバックを推奨します。本作を視聴済の方はそのままお進み下さい。



あらすじ

悪が蔓延るところ、突如投擲されたカードの閃光と共に謎のロボット・ジャンパーソンが現れる。
そして圧倒的な強さで敵を倒すと、またいずこかへ去っていく。その正体は誰も知らない。
果たして彼はどこから来て、どこへ行くのだろうか……(pixiv大百科辞典より抜粋)

今作ジャンパーソンの特徴は変身しないヒーローである。本来のヒーローは例えばメタルヒーローシリーズでは主人公たちがスーツを纏う、変身、装着するいわゆる変身ヒーローの系譜ではあるがジャンパーソンは唯一変身しないヒーローである。かつて放送されていたロボット刑事Kのブラッシュアップであり現代版リメイクといっても良いだろう。あくまでもどこからがやって来て悪を倒すと何処かへと消えていく謎のヒーローである。

次に本作の大きな特徴として敵対する悪の組織が複数存在する。スーパーサイエンスネットワーク(以下SS-N)、帯刀コンツェルン、ネオギルドの3大組織と代わる代わる戦っていることである。従来のヒーローならば複数組織と戦うにしても組織A壊滅後に組織Bが宣戦布告する構図だが、本作では組織ABCが同時に宣戦布告してきている。3大組織は互いに反目してるので基本的に利害の一致からの共闘は特にないがそれぞれがそれぞれの目的のために邪魔になるジャンパーソンを倒そうとしている。複数の悪の組織が同時に活動している作品はあまり存在しないが似たような構図の作品として轟轟戦隊ボウケンジャーがある。ボウケンジャーも4つの悪の組織と同時に戦っていたので似たような敵構図であろう。

心あるロボットが主人公の作品故にロボットと人間の共存を描いた回が多い。人間は科学技術に頼りきりでいいのか、人間とはなんだろうかなど視聴者に訴えかけてくる回が無数に存在するのも付け加えておきたい。

エピソード構図

1話〜18話までの序盤では謎のヒーロージャンパーソンの活躍を描いている。悪がいるところジャンパーソンあり。敵が暴れているところにどこからか謎のヒーローがやって来て敵を倒してどこかへと消えていく謎のヒーロー、彼は一体何者なのかと視聴者の想像を掻き立てる回が多いが、序盤は主人公が謎のヒーロー故に敵キャラやゲストの少年が事件に巻き込まれるまでを丁寧に描いておりジャンパーソン登場が終盤の現場に駆けつけバトルのみの回が多くあったが、謎のヒーローとして描いているだけでなくそのヒーローの掘り下げも少しずつ描いており15-18話で4話かけてジャンパーソンの正体を明かしている。特に17-18話ではジャンパーソン基地や生みの親でもある三枝カオルの登場で新たな展開を見せている過去のトラウマを乗り切ってまた新たに悪との戦いへと赴くのだった!

中盤の19話〜42話ではジャンパーソンの相棒といえる存在ガンギブソンの登場や3大組織の攻勢の激化、ライバルキャラビルゴルディ登場に新装備の登場など中だるみしがちな中盤に飽きさせない展開を次々に見せている。特に21-23話のガンギブソン三部作ではガンギブソンがジャンパーソンの相棒になるまでを描いており仇であるネオギルドのジョージ真壁を倒すことに傾倒してたガンギブソンが正義とは友情とは命とは等の情に目覚める回が何話かあり彼のヒーロー像を作り上げると共にキャラの掘り下げジャンパーソンの相棒、親友になるまでを細かく描写している。
それと共に3大組織の攻勢や敵である首領の掘り下げ等敵にも深みを持たせることが出来ている

終盤の43話〜50話では3大組織との決着を描いている。地球の環境に絶望したSS-Nの首領綾小路麗子との決着、人間とロボットの戦争を引き起こそうとするネオギルドのジョージ真壁との決着、そして全人類の支配者になろうとする帯刀龍三郎、魔王ビルゴルディとの決着と各組織との決着を描かれている。特に特筆するべきは各キャラの総まとめと3大組織の首領の対比である。後述で詳しく述べるが
綾小路麗子とジョージ真壁にそれぞれ悲しい過去を持たせて人間臭く描くことによってもう一人の帯刀の極悪人、悪者としてのキャラ付けを確固たるものとし、作中のラスボスとして、ライバルとして完全たるものとしている。そしてガンギブソンと真壁の決着、ジャンパーソンとビルゴルディの最終決戦と二つの総まとめと言っても良いだろう。そう考えるとSS-Nとジャンパーソンたちの因縁は割と薄めだ。

・相棒ガンギブソン
21話から登場するネオギルドのガンマンタイプの暗殺ロボットだったがジャンパーソンとの対決に執着するあまり真壁の許可なく決闘を行ったために真壁の怒りに触れ恋人のキャロル諸共処刑されかけたが、この騒動の中ロボット刑務所の爆発に巻き込まれキャロルを失った。そして真壁とネオギルドに復讐を誓いジャンパーソンとの別行動を取っていたが後に共闘するようになる。ネオギルドから離反した当初は組織を抜け更生したロボット達を無差別に襲っていたがジャンパーソンの説得や帯刀、SS-Nの暗躍を知り敵はネオギルドだけじゃないということを理解しジャンパーソンと共に戦う心強い相棒となった。
キャロルの敵討ちはネオギルド編の本筋の話と言っても良い。
先走りがちな性格のために度々死にかけることもあったが、3組織の事件に巻き込まれたロボットや被害者たちに感情移入しジャンパーソンに食い下がるシーンも多々あったりした。中盤以降ともなるとキャロルの敵討ちだけでなくロボットたちを助けようと奔走したりなどもありヒーローとしても成長していく姿も彼の魅力ではなかろうか。
愛用の二丁拳銃は敵や子供にパクられがちである。

ここで彼のメイン回としてひとつ紹介しよう

第37話 正義VS愛
この回はジャンパーソン打倒を狙うビルゴルディが海底開発用ロボットサイレントをジャンパーソンと戦わせるために恋人ロボットジェルソミーナをサイレントの目の前で破壊しサイレントは深い悲しみの中でAIチップに異常をきたしてしまう。ジャンパーソンを恋人の敵として狙うサイレントにガンギブソンは恋人キャロルを失った自分の姿を重ねて……

この回で描かれている恋人を失い自暴自棄になり暴れているサイレントを止めるために同じく恋人を失った悲しみを知るガンギブソンの戦いを描かれている。この回は後述の帯刀コンツェルンメイン回の項でもう一度触れていく。


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・各組織紹介と各組織オススメストーリー


本作は先述の通り複数の悪の組織がしのぎを削りつつジャンパーソンと敵対している。
各組織の特色を出したメイン回とそれに追従して考察をしていく。

・ネオギルド

ジョージ真壁率いる犯罪ロボット集団。その目的は人間とロボットによる戦争を引き起こし、ロボットが勝利することによる人類の淘汰及び支配。人間社会にはネオギルド製のロボットたちが数多く潜んでいる。作戦行動では配下のロボットたちが隠密に行動することが多い。特にロボット刑務所に部下を忍び込ませロボット刑務所を掌握したりなどの隠密作戦が目立つ。中盤以降真壁自ら指揮を取りジャンパーソン達と戦った。ガンギブソンも元はネオギルドの暗殺ロボットであった。
真壁はギルドの首領ベン藤浪の腹違いの兄である。

ネオギルドのメイン回紹介を紹介しよう

第14話 爆破寸前の友情
ジャンパーソンに追い詰められたネオギルドの破壊工作用ロボットU2はジャンパーソンの攻撃により記憶回路が破損してしまい少年と心を通わすことになる。真壁に役立たずは不要と判断され暗殺ロボドールマンを差し向ける。そんな中U2はどこかに爆弾を仕掛けたことを思い出す。

この回は傷ついたネオギルドのロボットU2と心を通わせた少年とその2人を守ろうとするジャンパーソンの戦いと役立たずのロボットは必要ないと自らの配下ですら切り捨てる真壁の非情さを描いている。

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・帯刀コンツェルン
総裁 帯刀 龍三郎をトップとした大企業。
その目的は全世界の支配でありその邪魔となるジャンパーソンを排除しようとする。
表立って行動することは無いが参加の企業の開発品や組織を使いジャンパーソンの排除及び作戦行動を取っているが、秘書セーラの死を受け帯刀自らビルゴルディとなり残虐で冷酷な作戦の陣頭指揮を取っていた。

先述のガンギブソンの項でも紹介したが
帯刀の非情さを描いた回を紹介しよう

第37話 正義VS愛
この回は恋人を失った悲しみに包まれたサイレントに同じく恋人を失った悲しみを知るガンギブソンの戦いを描いた回であるが、もうひとつ大事な描写がある。それはビルゴルディの卑劣さ、冷酷さである。自らの手でサイレントの恋人ジェルソミーナを破壊し全てをジャンパーソンに罪を擦り付けサイレントと戦わせようとしていたことだ。ジェルソミーナの残骸を前に悲しみにくれるサイレントに優しくジャンパーソンを倒そうと語りかける姿はまさしく悪魔そのものである宇宙刑事ギャバンのオープニングに「悪い奴らは天使の顔して心で爪を研いでるものさ」と言う歌詞があるが悪の存在を的確に表していると思う。

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・スーパーサイエンス・ネットワーク
カリスマ科学者綾小路麗子をトップとした過激派科学者集団。その目的はジャンパーソンを生け捕りにし科学の力で世界を掌握することだがその真の目的は地球環境の再興であり
そのために人類の絶滅を最終目標とする。
主に改造人間やバイオモンスターを作戦に投入している。構成員の科学者たちは麗子に心酔しており誰もが麗子のどんな命令でも従う。最終作戦では麗子自ら最強のバイオモンスター超獣神となり人類絶滅計画を進めていった。
そんなSS-Nのメイン回を紹介しよう

第6話 さまよう 冷凍男(アイスマン)
1年間、冷凍倉庫に閉じ込められた男・工藤が倉庫を脱出した。彼は冷凍倉庫で一年過ごしたために冷凍人間となり触れたものを凍らせる能力を身につけていた。そんな工藤を警察や人々は怪物呼ばわりした。

この回は異能の存在を普通ではないモノとして冷凍能力を手にした工藤を怪物呼ばわりするという自分達とは違う存在を受け入れられない人間の暗部を描いている。工藤の報道を見たジャンパーソン打倒を狙うSS-N第一の刺客ドクター椎名は工藤を悪事を働かせ、バイオモンスター「アイスマン」へと改造し工藤はジャンパーソンと戦う。人間の醜い部分と麗子に心酔するSS-Nの科学者が描写されている
今回の見どころは工藤を怪物呼ばわりした人間たちを対称に工藤を人間として扱い本物の怪物に改造され消えていった工藤のために涙を流すアナウンサーのアキの存在であろう。 
SS-Nの初暗躍回としては麗子のカリスマ性や彼女に心酔する科学者たちを描くことによりSS-Nの組織性や目的を端的に表していることは支配的に明らかである。


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ここから各組織首領のキャラ考察をしていく。

・綾小路麗子
地球の環境では絶滅した植物ヒメハル草は育たないと確信した麗子の父親は妻と一緒に実験用宇宙ステーションへと移住した。
そこで産まれた麗子は地球への深い憧れを持っていた。宇宙ステーションは軍事衛星の衝突事故により爆発、両親は死に麗子は生きて地球へと辿り着いた。
そこで麗子が見たのは破壊され汚染された地球の姿だった。それに麗子は絶望した。地球を汚したのは人類、人間こそが地球の害虫と判断し人類の絶滅を決意。人類絶滅計画の裏には麗子の地球に対する愛情と両親の願い、そして「地球の花畑で思い切り走りたい」という麗子の夢がありその中で地球を救済しようと自ら最後の怪物「超絶神」へと変化し地球の浄化へと向かった。最期にはジャンパーソンが彼女の夢を受け継いでSS-Nは壊滅した。
彼女の苦しみとは蝕まれ汚染されつづける地球の苦しみそのものであった。そしてSS-Nの人類絶滅による地球環境の浄化という目的も綾小路麗子本人の幼き日の夢から端を発していると言っても良い。



・ジョージ真壁
ネオギルドの目的はロボットによる人類支配だ。結論から言うと真壁本人は人間でロボットではない。そしてロボットを完全なる道具、支配するもののひとつとしか見てない
人間でありながら人間を憎悪している。
ロボットは人間が支配するものと考えているが故にネオギルドの裏切り者や脱走者に関しては処罰が厳しく仲間たちの目の前で見せしめにすることもしばしば。
彼は人間とロボットが共存する町ブラボータウンで父親、弟のベン藤浪、執事ロボットのボニーと平和に暮らしていた。人間がロボットに冤罪をかけて痛めつけられてる姿を見たボニーが庇いに入るために銃を奪おうとした時に弟のベンに誤射(この段階でベン藤浪はサイボーグ手術を受け生きながらえたと考えられる)し父親は心労により他界、ボニーも破壊された。そして残された兄弟は人間を憎悪しロボットが人間を支配する世界を作ろうと決意、そのための組織が藤浪のギルド、真壁のネオギルドだ。真壁は人間であることと悪であることの狭間で揺れ動き続けた。生命の樹を狙っていたのも人間としての力に限界があることを感じていて人間を超越することが目的だったんじゃないだろうか。
ネオギルドアジトもブラボータウンに置いていたのもこの街で幸せを破壊され憎んでいたと同時に幸せだった頃の思い出を捨てきれずにいたという証にほかならないだろう。
最期はネオギルドも壊滅し真壁も戦意喪失し、幸せな頃を想いながらアジトの爆発と共に散っていった。
ロボットによる人類支配を目論むネオギルドの支配者である真壁本人が人間というのもまた皮肉なものである。



帯刀龍三郎
帯刀コンツェルンの総帥である帯刀は裏社会を掌握する力を持ち社会のあらゆるものに影響力を持っている。それ故に序盤〜中盤は傘下企業の開発品や他組織を使いジャンパーソンを葬ろうとしていた。帯刀は3組織の中でも特に邪悪な存在であった。無邪気にキャンディを舐めつつ笑いながら戦いを見ていたと思いきやキャンディを握りつぶし極悪人の顔に変わるのは恐怖を覚えた。序盤のこの演出により帯刀はヤバい奴という印象を与え続けていた。彼の秘書セーラの死を境に自らをバイオボーグ ビルゴルディへと改造しジャンパーソン打倒へと乗り出した
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ビルゴルディになってからは傘下企業や他組織を利用したりするものの自ら前線へと赴いてジャンパーソンやガンギブソンと対決した。ビルゴルディへと改造された時に人間としての感情は完全に捨て、序盤見せてた無邪気な顔は完全になくなっており完全な邪悪としてジャンパーソンの前に立ち塞がった。
ビルゴルディへと改造してもなお自ら見限ったとはいえセーラの復活を喜んだり最終決戦の際散っていったシンディ、マヤが倒れたのに動揺したりするなど秘書たちにはそれなりの情を持っていた。裏を返せば帯刀秘書の存在こそが帯刀の残された人間性だったと言えよう。


3組織の首領達をそれぞれ一言で表すなら麗子は「地球への深い憧れ」真壁は「人間故の矛盾」帯刀は「絶対的な悪」と真壁 麗子をそれぞれ人間臭くあるいは悲しい過去を持たせることにより帯刀の邪悪さ、冷酷さ、絶対悪としての姿が際立つ。そして全く系統の違う悪を3つも出して同時に活動を展開するというヒーローモノとしては珍しい作劇であるが作品としての破綻もなく各組織綺麗に決着をつけるのは正直にすごいと思う。ネオギルド、帯刀だけに集中させると作品が暗くなりがちなので時折SS-Nがふざけた作戦を大真面目に取り組むことによって作品を明るく盛り上げていくのが上手いと思った。

エンディングテーマ 朝焼けのララバイについて

最後にエンディングテーマ「朝焼けのララバイ」について話そう。当曲はジャンパーソンの謎のヒーロー性を強調していると言えよう。歌詞のあらゆるところに「〜なのだろうか」「〜言ってるような」と曖昧な表現や疑問形とすることによりジャンパーソンは謎の存在であることを示している。そんな1番の詞に対して2番では「悲しい世界をアイツが変える」「アイツが夜明けを連れてくるのさ」とジャンパーソンは謎の存在とはいえ正義のヒーローであることだけは証明していることを表している。 

そんな朝焼けのララバイの歌詞に対しての本編でのアンサーを紹介しよう。

第10話「福の神にご用心」
この回は人々を催眠音波で眠らせ幸せな夢を見せてる間に金品を強奪しようとしたSS-Nの工作員大黒と恵比寿はジャンパーソンを眠らせその間にジャンパーソンを分解してる様子を麗子に生中継で見せようとした。この時ジャンパーソンは眠らされた人々同様夢を見せられていた悪を全て倒し子供たちと花畑で遊ぶ姿を描写された。このシーンこそが歌い出しの「アイツは夢を見るのだろうか」に対する明確なアンサーである。

17話「初公開!JP秘密基地」
この回はジャンパーソンを作り上げた三枝かおるの初登場にしてジャンパーソンの秘密基地の初公開回である。初めてジャンパーソンの謎の部分を描いた本作でもっとも重要な回であろう。どこからとなく現れ悪を倒しまたどこかへと消えていくジャンパーソンに対して「独り何処へ行く」に対するアンサーであろう。

18話「JP誕生秘話」
激化する犯罪に対して造られた完全なる対犯罪ロボットMX-A1とはジャンパーソンのプロトタイプである。悪を許さないという絶対なる意志のもと悪人を完膚なきまでに叩きのめす力を見た開発スタッフは計画を凍結させMX-A1は廃棄されたがかおるの手により救い出されジャンパーソンへと改造された。この時の記憶は完全に消されたものの15-17話の中で「悪を倒せ」と言う声に苦悩し克服するジャンパーソンの姿を描いている。この回は2番の歌詞「苦しみを越えて 痛みに耐えて」という詞のアンサーと言えよう。

そして全編を通して悪の3大組織と戦うジャンパーソンは2番の歌い出し「悪魔が笑い正しさが泣く 悲しい世界をアイツが変える」という歌詞通り3大組織を倒し「アイツは夜明けを連れてきてくれた」
最終決戦でビルゴルディを倒したジャンパーソンは10話で夢見た悪を全て倒し子供たちと遊ぶ姿を実現した。この曲ほど本作とジャンパーソンというヒーローを表した曲は無いだろう。正に主題歌と言っても良い。


総括

本作は序盤謎のヒーローとして人知れず戦っていたジャンパーソンは圧倒的な力で悪を倒す姿はヒーローではあったものの全体的に冷たさすら感じたが敵と戦うだけでなく被害にあったロボットや刑事たち、子供達、かおると周平の三枝姉弟との関わりによって回を追うごとに人間らしくなり優しさを徐々に見せていく姿が描かれていたのはとても良かった。人間とロボットの共存を誰よりも夢見て人間の叡智を誰よりも信じた人間を愛した正義のロボットの物語と言っても良い。時に人間の醜い部分を描き時に人間とロボットの共存を描きあるいは人間の叡智を信じる姿を描きそれ故にジャンパーソンのヒーローとしての姿は輝いて見えたと言えよう。
ひとつ欠点を挙げるならロボットが主人公の作品ならばロボット否定派と肯定派の人間の対立はだいたい描かれているがその話は序盤以外は描かれていなかったのが残念であろう。
だがジャンパーソンは悪を倒す正義のヒーローではあったがどんな悪人でも人間は一切傷つけなかったのを序盤から最後まで貫き通していたというのが好感が持てる。
 
本作は意志を持つロボットが主人公の、作品であるので出来ることを丁寧に描いていたのがとても見やすい作品であった。作劇としてははるか大昔から使い古されたベタな展開というものに真摯に向き合っている作品であるが故にベタでクサい話であっても陳腐にならずに見やすい作品であった。またもう一度見たいものである。

最後にこれいつ発売すんの?6年間も待ってんだよ???ねぇ!バンダイさん!ねぇ!いつ出すの???18b63a6a

以上、特捜ロボジャンパーソンの感想まとめだった。

次回は何かしらのエロゲか、おもちゃの紹介をしたい。それでは        to be continued